米山をとりまく自然と文化 創造のまち 柏崎市立博物館の紹介

柏崎市立博物館の紹介

柏崎市は新潟県の中ほどに位置する日本海と霊峰米山をはじめとする山々に囲まれた自然豊かな市です。当館は1986年に開館した総合博物館で「米山をとりまく自然と文化、そして創造のまち」をテーマに、地域の文化や歴史、自然科学などを紹介しています。常設展示、プラネタリウム、そして季節ごとにテーマを決めて行う企画展やエントランス展示などをご覧いただけます。

常設展示は、大きく次の3つに分かれています。
① テーマ展示室―米山の自然と信仰―
標高993mの霊山・米山へといざなう展示室。入口には米山信仰のシンボル・米山塔。ここから山頂を目指しましょう。
「米山の自然」
里山に近いコナラ林から、山頂に近づくにつれブナ林へと移り変わっていく様子を紹介しています。林に隠れている動物や鳥などもぜひ探してみてください。
「米山の信仰」
米山とともにあった人々の暮らしや文化、そして多彩な米山信仰について実物資料や模型から知ることができます。

② 自然展示室―柏崎の大地と生きもの―
柏崎で発掘された「ナウマンゾウ」の化石や資料、複数種のコウモリが生息しており新潟県の天然記念物にも指定されている「福浦猩々洞」を再現した展示など、柏崎を象徴する自然を体感できます。

③ 人文展示室―柏崎の歴史と文化―
ちょっと昔からさらに昔へ…柏崎で200年以上続く祭り「えんま市」をはじめとした身近な暮らしの習俗の移り変わりや県内最大級の製鉄遺跡など、時代をさかのぼりながら現代から縄文時代までの約1万年の柏崎の歴史を旅します。

 

プラネタリウム
2018年にリニューアルし、最新鋭の光学式プラネタリウム「ORPHEUS(オルフェウス)」と全天周デジタル映像システムが融合したハイブリッド・プラネタリウムです。緻密で美しい星空と高精細な映像の両方を堪能できます。なんと天の川も約800万個の恒星で再現されています。
土日祝日にある定期投影では、星空生解説とプラネタリウム番組を投影しています。解説では「柏崎の今夜の星空」を中心に紹介しており、季節に合わせた話題や天文現象なども取り上げています。

クリスマスなどには全編オリジナルの内容でのイベント投影も行っています。詳しい投影スケジュールなどは、ホームページでご確認ください。

 

企画展「みんな元素でできている」
2019年、周期律の発見から150周年を迎えた「元素周期表」、近年注目すべき話題の多い元素と周期表をテーマに、元素のしくみや性質、私たちの日常や人類の歴史・文化のどんな場面で元素が利用されてきたか、当館の収蔵資料や柏崎で作られた製品などを用いて紹介しています。

「元素周期標本」入り口では、高純度化学研究所より資料をお借りした元素の実物標本が皆さんをお迎えしています。周期表の並びに合わせて、実物が並んでいるインパクトのある展示です。

「昔のくらしと元素」古代から生活や文化の中で使われてきた元素。人類の歴史を元素から見ることができます。古代・中世では、土器(Si、Al)、勾玉(Cr)、日本古来の製鉄法(Fe)などをご覧いただけます。

「今のくらしと元素」地元・ものづくりのまち柏崎で作られた機械部品や製品を中心に、元素の特徴を活かした素材や、それを加工するために欠かせない世界レベルの”ものづくり”の優れた技術も必見!

「海や山の元素」鉱物や動植物など、皆さんの身近な自然の中にある元素を紹介。

アジサイの色はどうして決まってくるのでしょうか

私たちのまわりにはどの元素がどんなものを構成しているのか、実物収蔵資料とともにわかりやすく紹介しています。

「いろんな周期表」見慣れたものから立体的なユニークなものまで色んな周期表が大集合
「楽しい体験展示」磁石の強さ比べや放電実験など元素を体感しよう。

 

「元素クエスト」展示を見ながら元素にまつわるクイズに挑戦!全問正解できるかな?

全問正解をめざしてチャレンジしてみてください!

 

普段はあまり意識することのない「元素」という視点から、私たちのいる世界を見ていただき、そのおもしろさや興味深さを感じていただければ幸いです。
令和2(2020)年度春季企画展「みんな元素でできている―元素と周期表の世界」は
会期を延長し2020年8月23日まで。入場無料です。皆様のお越しをお待ちしています。

施設名 柏崎市立博物館
ホームページ https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/k_museum/index.html
特徴

米山をとりまく自然と文化、そして創造のまち」をテーマにした公園の中にある総合博物館。柏崎の文化や歴史、そして星空や宇宙といった自然科学などを楽しく学べます。2018年に人文展示室とプラネタリウムをリニューアルしました。プラネタリウムは生解説で美しい星空をご覧いただいた後、宇宙や自然科学などをテーマにしたプラネタリウム番組を上映しています。最新鋭の光学式プラネタリウムと、全天周デジタル映像システムが融合した「ハイブリッド・プラネタリウム」により 、ドーム空間に緻密でリアルな美しい星空と高精細で迫力ある多彩な映像を映し出します。座席数は82席あります。

時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)年末年始(12月29日~1月3日)
料金 常設展示:一般・高校生300円(240円)小中学生無料
プラネタリウム:一般・高校生200円(160円)小中学生100円(80円)
常設展示・プラネタリウム共通券:一般・高校生400円(320円)
※( )内は20名以上の団体料金
住所 新潟県柏崎市緑町8番35号(赤坂山公園内)

アクセス 鉄道:JR信越本線・越後線「柏崎駅」下車 徒歩20分
越後交通バス:柏崎駅南口乗り場「赤坂山公園」下車 徒歩2分
自動車:北陸自動車道米山ICから15分 北陸自動車道柏崎ICから10分
駐車場 無料駐車場あり

*上記は2020年7月16日現在のものです。

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角田 ゆりあ

柏崎市立博物館 自然系の学芸員。専門分野は、クジラやイルカをはじめとした哺乳類で、プラネタリウムの解説やプログラム作成もやっています。