ミュージアムパーク茨城県自然博物館と深海企画展のご紹介

ミュージアムパーク茨城県自然博物館と深海企画展のご紹介

茨城県坂東市にあるミュージアムパーク茨城県自然博物館は、東京ドームの3.5倍の広大な敷地のなかにあります。茨城の豊かな自然を身体で感じながら体験するイベントや、ゆっくり見学すると1日では足りないくらいのたくさんの標本と資料展示があり、地球が誕生してからの生物進化の過程、茨城県周辺に生息する身近な動植物、自然のしくみなど楽しく学ぶことができます。2020年夏開催の深海企画展で展示標本の協力をすることになりましたので訪問してきました。博物館の中を案内していただきましたので深海の企画展と常設展示をご紹介したいと思います。

目次

  1. 深海の神秘に迫る企画展
  2. 博物館の常設展示はどうなってるの?
  3. ミュージアムショップで博物館の限定グッズを買う

 

1.深海の神秘に迫る企画展

第78回企画展「深海ミステリー2020 -ダイオウイカがみる世界-」
会期:令和2年7月18日(土)~10月4日(日)09:30~17:00
開催場所:ミュージアムパーク茨城県自然博物館 企画展示室
毎週月曜休館※8月10日,9月21日,22日は開館し,8月11日,9月23日は休館

この企画展では、深海生物の剥製、生体展示、海洋鉱物資源に関する展示、深海生物の魚拓などを御覧いただけます。企画展示室の入口を入るとまずチムニーのジオラマや熱水噴出の映像が迎えてくれます、ここでもう深い深海のなかに入ったような雰囲気です。

深海生物をいくつかご紹介します。まずは、顎が前方に突出し鋭い歯がむきだしのミツクリザメ、チョウチンアンコウの液浸標本。画像をクリックすると大きくなります。

頭上にはリュウグウノツカイの剥製、そしてダイオウイカの液浸標本です。

生体のダイオウグソクムシ、ペリカンアンコウモドキの標本展示も出迎えてくれます。

 

深度によって生息する深海生物、様々な環境で生息する生物、そして巨大化する、発光するなどの生物の環境適応についての紹介もあります。画像の大きなダイオウグソクムシはピクリとも動きませんでしたが、別の水槽の中の小さいグソクムシは元気に動いていましたので御覧になりたい方はこちらからどうぞ。

さらに、ヨロイザメ、ユメザメ、オオワニザメ、クロウザメ、ミズウオ、ラブカ、アカナマダ、ソコボウズ、ミズウオ、マッコウクジラの頭蓋骨などなど書ききれませんので現地で是非ご覧ください。

「茨城の深海生物大集合!」では茨城沖を調査する「いばらぎ丸」の模型や水中ドローン実機の展示、そして横幅3メートル超の超大型の魚類浸透標本(左下の画像)は学芸員が数日かけて製作したとても素晴らしい展示です。

高純度化学研究所が資料協力させていただいたのは一部の貴金属、レアアースです。深海の海洋資源のコーナーにあります。海底にある豊富な鉱物資源とは?そしてその開発状況は?深海の未来について学んでみましょう。資源というとメタンハイドレート、天然ガスなどの海洋エネルギーと、海洋鉱物資源があります。海洋鉱物資源には下記のような元素が含まれています。

海底熱水鉱床(チムニー) 銅、鉛、亜鉛、金、銀など
コバルトリッチクラスト コバルト、白金、銅、ニッケル、マンガンなど
マンガン団塊 銅、ニッケル、コバルト、マンガンなど
レアアース泥 レアアース

最後は、プラスチックごみなどの海洋生態系への影響について考えるコーナーがあります。プラスチックは有害な物質を含み海の動物の体内に蓄積されます。生殖などに異常を引き起こす物質もあります。食物連鎖を通して最後は人間の体に取り込まれ人体にも影響を及ぼすのではないかともいわれています。海のゴミを減らすために今日から自分ができることはなにか?を考えてみましょう。

ミズウオはプラスチックとエサの区別ができないためなんでも食べてしまいます。海がどれだけ汚染されているのか、海洋汚染の現実を知らせてくれるのがミズウオなのです。50年前と比較してみると胃の中のゴミは増加傾向にあるそうです。私たち人間が安心して生活してゆくためにも生物が生息する自然を守っていかなければと考えさせられますね。

 

2.博物館の常設展示はどうなってるの?

ここからは常設の展示へご案内します。
入館するとすぐに松花江マンモスとヌオエロサウルス、そしてメタセコイヤなどのシンボル展示がお出迎えしてくれます。

松花江マンモスは世界最大級のマンモスです。ヌオエロサウルスは、約1億2000万年前の白亜紀前期に生息していた世界最大級の植物食恐竜。その後方に生きている化石とよばれる植物のメタセコイヤが見えます。画像をクリックすると大きくなります。

 

第1展示室「進化する宇宙」は銀河、太陽系の惑星について学べます。太陽系にはどんな天体があるのか?本物の隕石を実際に手で持ってみることができます。第2展示室「地球のおいたち」46億年前の地球誕生から生物の進化してゆく様子などを紹介してします。最強恐竜といわれるティラノサウルスなどの白亜紀の恐竜の生活の様子が再現されています。

ティラノサウルス:平成29年にリニューアル、最新の研究をもとに再現した動く恐竜は他の恐竜を威嚇する動きも。体長は約7mと迫力!最強といわれる肉食の恐竜で、群れを成して生息していたと考えられています。最新の研究ではティラノサウルスにも羽毛があった可能性が高いと考えられています。

鉱物コーナーもあります。鉱物はできる場所などの条件によって異なります。どこでどのような鉱物ができてくるのか調べてみましょう。

第3展示室「「自然のしくみ」:茨城県の豊かな自然である森や川や海などが再現されていて身近に住んでいる生物を観察することができます。土の中の生き物のコーナーでは、土の中の生物を100倍に拡大した世界が広がっています。

第4展示室「生命のしくみ」さまざまな生物のかたちや細胞、昆虫のからだとそのつくりについてなど、神秘にあふれた命のメカニズムについて楽しく学ぶことができます。風に乗って回転する種が個人的にはお気に入りです。(この日はアオギリの種が回転してました)第5展示室「人間と環境」人間が活動することによる他の動植物への影響や自然環境を取り戻すために行われている努力などを知ることができます。

「ディスカバリープレイス」は新しい発見をするコーナーです。茨城県に関する動物・植物・地学資料が紹介されています。身近な動植物の生息について多くの標本と展示資料から学ぶことができます。

 

3.ミュージアムショップで博物館の限定グッズを買う

博物館へ行った時の最後のお楽しみは、やはりミュージアムショップでのお買い物ではないでしょうか。イチ推しは博物館の学芸員が考案した「恐竜かるた」1セット900円ということでした。その他、ここでしか手に入らないオリジナルグッズや恐竜、化石、鉱物等、常時500種類を販売しています。企画展の展示解説書もこちらで入手できます。

今回はミュージアムパーク茨城県自然博物館をご紹介しました。パーク内には四季を感じる自然の中で観察や体験ができる野外施設も充実しています。昆虫採集や水遊び、大きなトランポリンもあるので博物館を見学したあとおもいっきり屋外で遊ぶこともできます。ご家族で丸一日ゆっくりとお過ごしいただけると思います。

深海展は10月初旬まで開催していますので時間を見つけていってみてはいかがでしょうか。ミュージアムパーク茨城県自然博物館 小池学芸員をはじめとする皆様にこの場をお借りして感謝申し上げます。

施設名 ミュージアムパーク茨城県自然博物館
ホームページ https://www.nat.museum.ibk.ed.jp/
特徴 年間入場者数40万人を超える人気の高い博物館です。エントランスを過ぎると松花江マンモス、ヌオエロサウルス、メタセコイヤがお出迎え。常設展は5つの展示室「進化する宇宙」「地球の生い立ち」「自然のしくみ」「生命のしくみ」「人間と環境」で構成されます。ディスカバリースペースプレイスでは茨城県の動植物、地学資料がたくさん。天然記念物の資料展示もあります。毎週日曜日の体験教室では実験や工作、恐竜の化石レプリカづくりなどが行われます。館内を案内してくれるガイドツアーが1日に3回あります。企画展は年に3回あります。近くにお住まいの方は年間パスポートがおすすめ。小さなお子さんがいるファミリーには特におすすめします。(体験教室などのイベントは中止していることがありますのでお出かけ前に博物館にお問い合わせください)
時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、翌日以降が休館)、年末年始
料金 通常期(本館・野外施設);大人540円、満70歳以上270円、高校生大学生340円、小中学生100円
企画展開催期(本館・野外施設);大人750円、満70歳以上370円、高校生大学生460円、小中学生150円
みどりの日(5/4)、環境の日(6/5)、茨城県民の日(11/13)、春分の日の入館は無料となります。
住所 茨城県坂東市大崎700
アクセス 常磐自動車道谷和原ICから 20分、首都圏中央連絡自動車道坂東ICから25分
駐車場 普通車1000台
設備等 レストランあり、ミュージアムショップあり

*上記は2020年6月8日現在のものです。

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八尾 優

株式会社高純度化学研究所に勤務。